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「おせっかいなラジオ局に。」育休明けに社長に就任した大西絵満・かわさきFM社長の想い

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こちらの記事はRR COFFEEが運営するウェブメディア「珈琲天国」の記事を配信しております。オリジナル原稿を読みたい方はこちらをご覧ください。

珈琲の香りでよみがえる淡い記憶。何気なく仕事の合間に飲むときも、喫茶店でくつろぎながら飲むときも、あの人にとっては特別な瞬間だったのかも。

今回は、無類の珈琲好きと自負するかわさき市民放送株式会社(かわさきFM)代表取締役社長・大西絵満さんにお話を伺いました。子育て真っ只中でも、パワフルに地域をかけまわる敏腕社長の想いに迫ります。

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広島出身。2004年、株式会社有線ブロードネットワークス(現 株式会社 USEN-NEXT HOLDINGS)に入社。株式会社ユーズミュージックへの出向を経て、2009年に株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)入社。ポータル事業本部にて新規事業立ち上げ、ソーシャルメディア事業本部では営業・ゲーム企画コンサルティング・ゲームプロデューサーを務め、HR 本部人材開発部では採用責任者などを歴任。2021年6月、かわさき市民放送株式会社の代表取締役社長に就任。
目次

朝は酸味、夜はさっぱり

大西
珈琲は大好きです。基本は北海道の某カフェの珈琲がお気に入り。夫が北海道なので、義理の弟が美味しいよって勧めてくれました。北海道でしか買えないと思って、向こうで大量買いしていたら、最近はスーパーでも買えるみたいです。あと、最近たまたま夫が珈琲関係の事業に関わる流れがあって、ペルーから直で仕入れてるものとか、家には色んなパターン珈琲がありますね。

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――(編集部)旦那さんが珈琲の事業に携わったタイミングで今回の取材とは、奇遇ですね。大西さんは、どんなタイプの珈琲が好きなんですか?

大西
日によりますよね。日によるのと時間による。酸味の強いのは朝が美味しいし、夜はいつもちょっと薄めにさっぱりと。会社に出勤するときにも、小杉の駅に降りて、まず珈琲を買うんです。朝も家で飲んでるのに、また珈琲を買っちゃうんですよね。日中もまた1杯飲んで、夜は会食行く前に1杯。めちゃめちゃ飲んじゃうんですよ。飲みすぎダメですよね。笑

――(編集部)私も1日5、6杯飲んでます。リモートの時とか家でずっと飲んでますね。

大西
あと、1瓶1,300円くらいの美味しいカフェインレス珈琲があるんですよ。これもハマりましたね。とにかく珈琲は好きです。

挫折を経て、育休中の大抜擢

――(編集部)かわさきFMの社長として地域で精力的に活動されている大西さんですが、いまに至るまでのキャリアでは、大きな挫折もあったとか。

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大西
もともと、地元の広島から音楽をやりたくてこっちに出てきたんです。両親共に音楽家なんですけど、お父さんはギタリストでお母さんは琴の先生。音楽が好きだし、ステージとか芸ごとに何か携わっていたいと思って。その時は、社会に出るとしたら音楽業界しかない、というくらい視野が狭かったですね。新卒で音楽メディア会社に就職して、アーティストのマネジメントを行っていました。いわゆる現場のマネージャーです。でも、実際にその世界に入れても全然何もできないわけですよ。そこで挫折をしたんです。結構自分の中では大きな挫折で。

自分の企画力や戦略性、あとは交渉力とか色んなものが足りなすぎるなと。このままでは、その力を身につけるのは中々難しいというのを何となく肌で感じました。そこで、どこかで自分を鍛えないとっていう思考になって、IT業界に転職したんです。IT業界だとユーザーとの距離がすごく近いんですよね。だから、自分の通信簿がダイレクトに早く返ってくる。自分の力が試せるしトライアンドエラーができるっていう意味で、IT業界がいいなと思ってDeNAに転職しました。転職後は、開発や営業を経て人事として11年間働いていました。わからないことだらけでしたが、その度に周囲の人を捕まえて教えて貰ってましたね。

――(編集部)かわさきFMの社長には、育休中に抜擢されたんですよね。

大西
そうなんです。2人目の育休中に、いきなり上司から「かわさきFMって知ってる?」とLINEが来て。そこから始まりました。そこで、すごいワクワクしたんですよね。これ絶対面白いよなって思ったんですよ。自分がもともと前職でメディアにお世話になっていたので、もう一回関わっていけるのも面白いだろうなと。

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川崎の「おせっかい文化」をラジオ局として体現したい

――(編集部)音楽やIT業界からローカルな環境に身を置くのは、変化も大きかったんじゃないですか?

大西
DeNAという会社にいると、地域密着ってなかなか遠い世界だったりするんですよね。だから川崎に来たときは、「地域ってこんなに距離が近いんだ」って思いました。この温かさは、IT業界にいた頃は全くわからなかった。お互い何かあった時に、自分のアセットやリソースをできる限り使って助け合うよっていう関係は、ローカルならではだと思います。こういうのが本当に素晴らしいですよね。それがすごく楽しくて面白いんです。

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――(編集部)実際に、地域の温かさを体感したエピソードはありますか?

大西
私が去年の夏にここに来ているので、川崎のこと知らないこと多いんですけど。そうしたら、川崎ツアーを組んでくださる地元の方が何人かいらっしゃって。自分の川崎の好きなところを、案内してまわってくださったんです。いい意味で、めちゃくちゃおせっかいなんですよね。「なんだこれ!」っていうぐらい。笑

そういえば、川崎に来る前に図書館で川崎市について色々本を借りたことがあったんですよ。そしたら、川崎の企業さんの話が書いてある本を見つけて。そこには、「川崎市役所は代々おせっかいを大事にする。」って書いてあったんです。今思えば、やっぱりそうだよなと思って。これって川崎の良さの一つですよね。

――(編集部)たしかに、役所がいい意味で「おせっかい」なのは川崎ならではかもしれないですよね。

大西
「かわさきFM」も、我々がおせっかいを局として体現できたら、もっと面白いだろうなって思ってるんです。地域のラジオ局って、ラジオ局があるだけでは何も成り立たない。開局の目的でもある災害時の緊急放送、地域防災力の向上に資するためにも、日頃から地域の皆さんと密接に関わることが重要になります。ラジオ局がハブになって、地域の人たちがここで交流したり出会ったり、放送を聞いて何か感じるものがあって動いてみたりするっていう話だと思うんです。

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――(編集部)企業同士のつながりが深まって発展していくのも面白いですよね。そういう意味では、RR COFFEEもハブになりたい。ハブとハブ同士が繋がっても面白い。この『珈琲天国』自体もハブにもなれたら良いなと思ってます。

大西
街にある団体、企業、ヒト。みんなが“点”でがんばっている。それが“線”でつながるとすごい強いじゃないですか。つながった瞬間って絶対面白いし。そういうことの、一つ一つでこれまでも川崎という素晴らしい街が出来てきた。ここから、これがさらに加速されるとより新しいユニークな川崎が作られていくんだろうと思います。街がどんどん元気になっていく。それを是非若い世代の力でやりたい。これからの街を作るビジョンも含めて自分事ですしね。

仕事は「つなぎ屋さん」

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大西
ずっと話してて思ったんですけど、私いま「若き経営者の挑戦」っていうシリーズものの番組を作ってるんです。その第一回目が海苔問屋さん。元住吉の「高喜商店」さんと、浅草の「ぬま田海苔」さん。そのつながりで、例えばRR COFFEEにも珈琲と海苔とか、川崎の方々とコラボした商品っていうのはぜひ作ってもらいたいなと思ってて。

――(編集部)たしかに、海苔は川崎の名産品ですよね。地元の名産品とコラボして、新たな川崎の名物を作っていくのは面白いと思います。

大西
海苔って可能性を秘めていて、フレンチとかで評価されているんですよね。「高喜商店」さんなんか、香辛子とか川崎のお野菜とか色んなものとコラボして商品作られてるんです。あとは、いま海苔のパンも作っていて。川崎の「山根工務店」さんがパンの新規事業始めたんですけど、パンの中にあんこと海苔をいれたりしているんです。なので、珈琲ってなんかコラボできるかなって思ったんですよね。

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――(編集部)工務店がパンの事業というのも面白いですが、それと海苔のコラボも新しいですね。珈琲って本当に間口が広ので、意外なコラボも合うかもしれませんね!

大西
今度、地域の方々と「なんかやりましょうの作戦会議」みたいなものをやるんです。まだ、なんにもないんですけど。笑 RR COFFEEさんも呼びます!

――(編集部)楽しそうですね、ぜひ参加します!お話を聞いていると、大西さん起点に色々なことが生まれていて面白いですね。

大西
私自身、自分では何もできないし何も持ってないんですけど、面白い人を見つけるのは楽しいですね。面白い人と面白い人がつながるとハッピーみたいな。「みんなで川崎盛り上げよう」みたいなのが好きなんです。人と人の「つなぎ屋さん」ですね。

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インタビュー・文:和合大樹 Wago Taiki・RR COFFEEつながりコーディネーター

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