南武線高架化事業の再検討結果
川崎市は11月24日、コロナ禍による財政難で再検討されていたJR南武線武蔵小杉駅~矢向駅間を高架化する「連続立体交差事業(連立事業)」についての方針を発表しました。
その内容とは、事業計画の方針を「仮線高架工法」から、事業費や期間を抑える事の出来る 「別線高架工法」での整備に変更して都市計画を進めるという物です。(工法については、わかりやすく下記に記載)
※「連立事業」とは、武蔵小杉~矢向間4.9kmのうち約4.5kmを高架化し、踏切9カ所を解消する事業。
40年以上も問題となっている南武線の「開かずの踏切問題」について、この再検討結果を踏まえて解決の目途が立つ事に期待です。
具体的なスケジュールは来年2月に公表されると言います。
経費削減!南武線高架化に関する検討内容
検討①現行計画(仮線高架工法)の事業計画の見直し
■コロナ前の総事業費:1,479億円(2015年度算出)
■現時点での総事業費:1,601億円(人件費・資材の高騰が原因で増額)
■事業期間:約21年(開かずの踏切解消は着手から11年目)
検討②高架橋を低くする案 (約12m→約8m)
■総事業費:1,551億円(現行計画よりも50億円減)
■事業期間:現行計画と同じ
検討③高架橋を低くし(約8m)、「別線高架工法」に変更する案
■総事業費:1,387億円(現行計画よりも214億円減)
■事業期間:約16年(開かずの踏切解消は着手から5年目)
この検討の結果、冒頭に記載した通り現行計画から「別線高架工法」での整備を行う方針に変更されました。
ただ、鹿島田駅(幸区)のペデストリアンデッキが高架化の支障になるなど、まだまだ課題はありそうです。
各駅ピーク時の踏切の封鎖時間
■向河原駅:52分/1時間(2021年10月4日)
■平間駅:44分/1時間(2021年10月12日)
■鹿島田駅(幸区):55分/1時間(2021年10月15日)